防衛予算や原子力政策は追い風になり得ますが、受注額がそのまま利益になるわけではありません。契約条件、納期、生産能力、原価上昇、引当金を確認します。
GTCCや航空エンジンなど民間事業も大きいため、防衛テーマだけで全社業績を評価しません。
事実と次の確認項目
| 項目 | 2025年度実績・会社計画 | 確認点 |
|---|---|---|
| 受注高 | 7兆6,536億円 | 受注残の質と納期 |
| 売上収益 | 4兆9,741億円 | 案件の売上化 |
| 事業利益 | 4,322億円 | セグメント別採算 |
| 2026年度計画 | 事業利益5,400億円 | 1Q進捗と費用 |
| 為替前提 | ドル150円・ユーロ180円 | 実勢との差 |
受注残を売上化速度と採算に分ける
大型案件は複数年にわたり売上計上されるため、受注増と当期利益の時期が一致しません。前受金、契約負債、進捗率、採算見直しを確認します。
防衛契約は政策の継続性がある一方、仕様変更や生産能力増強で費用が先行する場合があります。売上成長と事業利益率を同時に見ます。
株価が上がりやすくなる条件
材料が業績と需給の両方へつながる状態を確認します。
- 防衛・宇宙の受注が高水準を維持する
- GTCCと原子力関連の売上・利益が拡大する
- 受注残の売上化が計画どおり進む
- 事業利益率が改善し通期計画へ順調に進む
- 決算後に出来高を伴って高値を更新する
買わない理由と下落条件
強気材料に迎合せず、反対材料を先に点検します。
- 防衛テーマが業績より先に株価へ織り込まれる
- 大型案件の原価上昇や工期遅延が発生する
- 受注増でも低採算案件の比率が高い
- 航空エンジン関連の品質・整備費用が増える
- 政策・予算・輸出管理が変更される
- 円高で海外案件の円換算利益が減る
- 決算後に初値・VWAPを割る
8月4日1Qの確認順序
現在値、板、信用残、VWAPは取得不可です。統計的な上昇確率も算出しません。
| 確認対象 | 見る項目 | 扱い |
|---|---|---|
| 受注 | 防衛・エネルギー別受注 | 量と採算を確認 |
| 売上 | 受注残の売上化 | 遅延なら慎重 |
| 利益 | 事業利益率 | 改善でB+ |
| 費用 | 引当・生産能力投資 | 増加ならC |
| 需給 | 初値・VWAP・出来高 | 維持でA候補 |
上昇・横ばい・下落の3シナリオ
| 見方 | 想定 | 確認すること |
|---|---|---|
| 上昇 | 高採算受注が利益へ転換 | 受注残と利益率 |
| 横ばい | 受注は強いが費用も増加 | 能力増強費と引当 |
| 下落 | 案件遅延・採算悪化が表面化 | 計画修正 |
根拠から分かること
防衛・原子力のテーマより、受注残が高採算で売上化するかを重視します。
1Q前は高値追いを避け、【B】とします。
次の決算で確認すること
- セグメント別受注と受注残
- 事業利益率
- 大型案件の引当・遅延
- 為替、初値、VWAP、出来高
あわせて確認する記事
同じ判断を別の角度から確認するため、以下の記事もあわせて読むと、金利、物価、税金、制度の見落としを減らしやすくなります。
参考情報
4件- IR情報・決算予定 (新しいタブで開く) 三菱重工業
- 適時開示情報閲覧サービス (新しいタブで開く) 東京証券取引所