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投資の基礎

NISAの債券ETF比較|2620・1656・2621

NISA成長投資枠の債券ETFを、2620・1656・2621で比較。残存期間、為替ヘッジ、信託報酬、金利1ポイント上昇の価格影響と、分配金があっても元本が減る条件を説明します。

新NISAで債券ETFの期間・為替・分配金を確認するシニア投資家
債券ETFは、残存期間、信用力、為替、分配金、価格変動、売買コストを確認します。

NISAで債券ETFを買うとき、「債券だから安定」「円で買うから為替リスクがない」とは判断できません。同じ米国債でも、残存期間と為替ヘッジによって値動きが変わります。ここでは東証上場の2620・1656・2621を、円の生活費に使う個人の視点で比較します。

3銘柄の対象期間とヘッジを比較する

ブラックロックの東証上場ETF一覧で、以下3銘柄の成長投資枠対象表示と信託報酬を確認しました(2026年9月6日)。金融機関ごとの取扱い、注文画面の預り区分も別に照合します。

コード・商品対象の残存期間為替ヘッジ税込信託報酬・年率
2620:iシェアーズ 米国債1-3年 ETF1〜3年の米国債を対象とする指数なし0.154%
1656:iシェアーズ・コア 米国債7-10年 ETF7〜10年の米国債を対象とする指数なし0.154%
2621:iシェアーズ 米国債20年超 ETF(為替ヘッジあり)20年超の米国債を対象とする指数あり0.154%

具体的な採用条件・除外銘柄は各指数の定義によります。同じ信託報酬でも、2621のヘッジに関わる負担や、売買時の価格差まで同一ではありません。2620と1656はドル資産の円換算が残るため、東証で円決済できることと為替ヘッジは別です。

金利1ポイント上昇の影響は、債券の期間で変わる

価格の金利感応度にはデュレーションを使います。概算は価格変化率 ≒ −デュレーション × 利回り変化幅です。例えば利回りが4%から5%へ上がる変化幅は0.01であり、「金利が25%増えた」として0.25を掛ける計算ではありません。

説明用のデュレーション利回り+1ポイント利回り−1ポイント
2年価格約−2%価格約+2%
7年価格約−7%価格約+7%
16年価格約−16%価格約+16%

表は各ETFの現在値ではなく、仕組みの仮定です。大きな金利変化では近似誤差が増え、実際は利息・費用・為替も動きます。実測値は運用会社の月報の「実効デュレーション」を見ます。残存期間の20年超と、デュレーション20年超は同じ意味ではありません。

短期債でも円高は受ける、ヘッジありでも金利は受ける

仮にドル建ての債券部分が1年で4%増え、ドル円が150円から135円へ動いた場合、ヘッジなしの円換算では1.04 × 0.90 − 1 = −6.4%です。短い債券で金利の振れを抑えても、円高を打ち消すとは限りません。

2621の為替ヘッジは為替の変動を抑えるための設計ですが、長期債の金利感応度をなくすものではありません。ヘッジの負担も信託報酬とは別に運用結果へ影響します。したがって、2621を円預金の代わりとして見ると、金利上昇時の価格下落を過小評価しやすくなります。

NISAが免除する税金と、補ってくれない損失

金融庁のNISA説明は、対象商品の売却益や配当・分配金の国内課税が非課税となる制度を示しています。ETF分配金は証券会社で受け取る株式数比例配分方式等、非課税の受取条件を満たす必要があります。外国での課税やファンド内部の費用までNISAが消すわけではありません。

一方、国税庁No.1474のとおり、NISA内の損失を他の課税口座の利益と損益通算することはできません。仮に100万円を投じ、1年間の受取分配金が4万円、期末の売却価値が90万円なら、合計94万円で6万円減ります。非課税で受け取った分配金があっても、運用全体はマイナスです。

利下げの値上がりを狙うか、支払資金を準備するか

目的・局面比較の中心
米金利低下を想定する長いデュレーションは価格上昇も下落も増幅する
金利の振れを小さくしたい短い期間を比較しつつ、円で使うなら為替も別途試算する
インフレと金利上昇が続く株式と長期債が同時に下がる場合を含める
数年後に一定額の円が必要ETFの売却価格に頼る方法と、現金・個別債の償還を比較する

通常の期間別債券ETFは保有債券を入れ替えるため、自分が買ってから3年や10年経てば購入額で償還される商品ではありません。支払日から設計したい場合は債券ラダー、ヘッジの費用を詳しく比べる場合は為替ヘッジ型ETFを確認できます。NISAの枠を使うことより先に、債券に任せる役割を決めます。

参考情報

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本記事は情報提供を目的とした一般的な解説であり、投資助言ではありません。 記載内容は執筆時点の情報です。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。 詳しくは投資情報に関する免責事項をご確認ください。